アタック・ザ・マミー

92年/伊 監督:アル・パッセリ 出演:アダム・オニール、ホーリー・レニング、ハムエラス・サイラス、ミイラ


 超局地的に有名な『深海からの物体X』のアル・パッセリ監督作です。これはもうとにかく内容以前にジャケがとてつもなく素晴らしいので、是非ビデオ屋の片隅などでチェックしてみてください。こんないいかげんなCGジャケはめったに拝める物ではありません。ご覧なさい。

 お話は、エジプトの大富豪がミイラをテーマにしたテーマパークを建設。宣伝のためアメリカから一流カメラマンとその助手のアーパー女(懐かしい表現やな)を呼び寄せる。しかし大富豪の秘書であるエジプト美女が実は太古のファラオの愛人で、墓を汚す大富豪とヤンキーどもをえらい目に遭わせるのだった……とかいう内容だったと思います。結構最近観たのに『ニンジャリアン』より記憶があやふや。えー、なんていうか新宿ホストクラブ愛と目黒エンペラーをスフィンクスの上に乗っけてトマトソースをぶちまけたような、カオティックかつ激安な無国籍ゴージャスさが堪能できる。そんな映画。

 とにかく中身が盛り沢山な映画だった気がするんですが、じゃあどんな中身だったかと問われるとちぃとも答えられません。とりあえずエジプトなんでヘソ出し女がクネクネ踊ったり水晶球で女湯覗けたりミイラが女襲ったりするのですが、そのどれもが神秘性のカケラもない大味イタリアンな味付けで実にマンマミーア。ていうかミイラに薬注入して踊らせてみたりとか、ミイラの墓の中をいわゆるテーマパークライドが走っていたりとか、もう作り手はメチャクチャ楽しんでるのはよく伝わって来る。楽しいだろうなあ。セットのチャチさも感動もので、チャチなくせに異様にギンギンに気合いが入っていて、それがまたバカを加速させるブースターになっているようです。衣装なんかドンキホーテのコスプレ服以下。

 しかしこの映画に魅力がないのかと言われればそうではなく、「いい加減」と「いい塩梅」の微妙な綱渡り感とでも言いましょうか、気の合う仲間とゲラゲラ観る分にはかなり楽しめるパーティムービーだと思います。私のこの感想の端切れが悪いのは、きっと真冬にたったひとりのアパートで焼酎飲みながら鑑賞したせいなのでしょう。合掌。


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