セックスと嘘とビデオテープ

89年/米 監督:スティーヴン・ソダーバーグ 出演:アンディ・マクダウェル、ピーター・ギャラガー
ファム・ファタール:ジェームス・スペイダー


 ビデオ鑑賞。目当てはスペイダー。でもソダーバーグファンでもあるのよ私は。信じて。まずピーター・ギャラがーが濃い。スペイダーは髪型が変だ。「トラフィック」のケレン味たっぷりの雰囲気からは想像出来ない手堅い画面でびっくり。とにかくジェームズ・スペイダーさんは「セックスに欠陥のある人」が凄く上手いと思う。あの太ってんだか痩せてんだか分からないあやふやな輪郭(の割りにはよく脱ぐ)、何考えてるか分からないぼやけた色の眼、全てにおいてアヤフヤな印象で、それでいて一度見ると忘れられん俳優でもある。P・ギャラガーのインパクトとは全くベクトルの違う「濃さ」を持つ人だ。この映画でも存分にその曖昧さでファム・ファタールぶりを発揮(突っ込み無用)してます。

 映画はいい意味でも悪い意味でも確かにカンヌ好みの作品だと思う。でもソダバがこれ撮ったのって20代半ばくらいだったよな…。恐ろしいもんだ。私があと何年か歳を取ってもこんな感情の機微が面白おかしく(と、思うのよ)描けるだろうか?ビデオテープに告白した女たちがグレアムを信じるその感情、うーん男にゃ分かりにくいよなそりゃと思いつつ観る。ソダバは凄いね。小ネタだと「グレアム…変わった名前ね」「母が英国かぶれで…」ってくだりが好きです。最初に名前が出た時「グレアム?イギリス人?」と思ったもんで。いいなあ。いい映画やと思います。


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