天使が隣で眠る夜

94年/仏 監督:ジャック・オーディアール 出演:ジャン=ルイ・トランティニャン
子犬ちゃん:マチュー・カソヴィッツ


 生活に潤いが無い時に観てしまう映画ナンバーワン。マチュー・カソヴィッツが俳優としてセザール新人賞をゲットした作品です。原作のテリー・ホワイトの「真夜中の相棒」が大好きなので二重に美味しい。マカソの役はちょっと足らない青年(劇中での字幕は少年。フランス語なんざ分からねえので本当にどう呼んでいるかは謎)。ヒッチハイク中にたまたま知り合った老賭博師マルクスにフラフラ付いて行くのですが、もうその仕草やら視線が犬そのもの。『ディディエ』観た時も思ったが、フランス男は犬っぽいのが多い!(偏見?)。晩餐カッセルはもちろんドーベルマン、マカソは柴の子犬かチワワ(突っ込み不用)。とにかく金を取られようが足蹴にされようがどこまでもマルクスを信じて付いて行くマカソが思い切り可愛い。

 基本的に原作に忠実な作りになっている(追う男が刑事からセールスマンになっているが)んですが、原作のアメリカンな雰囲気(小道具のナット・キング・コールとかベトナム戦争のエピソードとか)の代わりにノワールくささをちりばめて、やるせなく、ちょっと色っぽい映画になっている。かったるいんだけど好きなんだよなこの映画…。疲れている時とかつい観てしまう。人は皆孤独。しかし誰かにひっついていなければ生きていくのは辛すぎる、と。

 テリー・ホワイトは高校の時にハマって一時バイブルのように大切に読んでいたのですが、この前読み返したらちょっぴし恥ずかしかった。てへ。多田由美の漫画なんかもそうなんですが、今やもう「シャキっとせんかい!」とか突っ込み入れながら照れ笑いしつつ読んでしまうのが哀しい。でも好き。しかしホワイトさんスタトレのスラッシャーというのは本当なんでしょうか。もしそうなら読んでみたい…かな。


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